プロボクシング・ライトフライ級の前アジア3冠(日本王座、東洋太平洋王座、WBOアジア・パシフィック王座)王者の岩田翔吉(27=帝拳)が、5カ月ぶりの再起戦をKOで飾った。

1日、東京・後楽園ホールでWBOアジア・パシフィック同級15位のジェローム・バロロ(23=フィリピン)と対戦。3回に右ストレートをカウンターで決めて先制のダウンを奪うと、立ち上がった相手に左ボディーブローを突き上げて試合を終わらせた。

昨年11月にWBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に挑み判定負け。初黒星を喫した。ディフェンシブなボクシングに徹した王者を最後まで崩しきれなかった。悔しい敗戦から学んだのが『追い足』の重要性。「自分のパンチが当たってからの追い足をかなり磨いてきました」。3回のチャンスで畳みかけた攻撃はその成果でもあった。

世界挑戦に失敗した直後は「本当に悔しくて、気持ちも浮き沈みがあった」という。あれから5カ月。再起戦を鮮やかなKOで飾り、再び世界への道が見えてきた。「自分のパンチは当たれば倒れることが分かった。次は絶対に世界チャンピオンになる」。その言葉にひときわ力をこめた。【首藤正徳】