アマ13冠でプロボクシング東洋太平洋フェザー級2位の堤駿斗(23=志成)が国内最速の同王座獲得を狙う。

31日、東京・後楽園ホールで同級3位のジョー・サンティシマ(26=フィリピン)との同級王座決定戦を控え、30日に東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、100グラム少ない57・0キロでクリア。サンティシマは600グラム少ない56・5キロでパスした。

東洋太平洋王座の国内最速は田中恒成、清水聡の持つプロ4戦目。プロ3戦目で挑戦する堤は計量後にサンティシマとともに東洋太平洋王座ベルトを手にして写真撮影に応じ「ベルトを見てタイトル戦の実感がわいてきた。これが1本目のベルトになるように。よりワクワクしてきました.1本目をしっかり取る気持ちでいくぞ、と思う」と気持ちを引き締めた。

自身初の12回戦となる。過去2戦よりもスパーリング数をより増やし、実戦形式の練習を積んできた。最長で10回のスパーリングも消化。デビューから2戦連続で判定勝ちだった堤は「自分のボクシングをする中でチャンスがあれば。流れの中でチャンスをつかみたい」とプロ初KOで王座奪取する意欲も示した。

今年2月から担当トレーナーには、過去に元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志、現在は元世界4階級制覇王者井岡一翔のミットを持ってきた佐々木修平氏が就任。佐々木氏からも「調整はバッチリ」と太鼓判を押された堤は「良い内容で東洋太平洋王座を獲得したい」と充実した笑み。16年に日本男子初の世界ユース選手権優勝(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の逸材がプロボクシングの歴史を塗り替える準備を整えていた。