プロボクシング日本ヘビー級王者但馬ミツロ(28=KWORLD3)が「マイク・タイソン方式」で連戦ロードに臨む。

10日、エディオンアリーナ大阪第2競技場でルイス・マリン(36=ベネズエラ)とのノンタイトル同級8回戦を控え、5日には都内のジムで実戦練習を打ち上げた。2週間前から英国から招聘(しょうへい)したジェイミー・ティシェーバ(29=英国)との2回のスパーリングを公開。元3団体統一同級王者アンソニー・ジョシュア(英国)らの練習パートナーを務めてきたティシェーバと接近戦で激しく打ち合いを展開した。

本格的な外国勢とのスパーリングは約6カ月ぶりだったという但馬は「思い返すと初日はもうリングの上でガードして耐えるのが精いっぱいだったが、2週間ちょっとでパートナーのおかげでサイズに慣れた。人生で初めてのリアルヘビー級とのスパーリングを経験させていただいた。打ち返すことができたり、下がらすことができたり、成長を感じた」と大きな収穫を口にした。

この日の最終スパーリングでは、ティシェーバの豪快なパンチを回避しつつ、強烈な左フック、左ボディーを返すなど持ち前のスピードと柔軟な動きをみせた。但馬をプロモートする3150FIGHTの亀田興毅ファウンダーはプロ6戦目を控える但馬に向けて「今日の出来を見ると6月10日はもっと面白い」と太鼓判を押した。

さらに、早くも7月21日、東京・後楽園ホールでプロ7戦目を組むことを発表し「ヘビー級は10戦ぐらいやらないと(海外で)話もできない。『タイソンロード』で毎月試合してもらう。これから5連戦になる」と説明。デビュー年に15試合を経験した元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)のように連戦ロードを設定する方針を示した。

亀田ファウンダーの方針を受け、但馬は「ジェイミーとのスパーリングも僕の今後の方向が定まる大事な時間になった。この階級の特徴でヘビー級は減量がないので、自分のベストを作りながら試合できるし、タイソンのように月一の試合は特別のことではない。今はキャリアをつくることが第一なので不安はない」と意欲を示した。また10日のプロ6戦後にはドイツから現3団体統一同級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の練習パートナーを務めたという身長205センチのスパーリング相手を招聘(しょうへい)する計画があるという。