ボクシングWBC、WBO世界スーパーバンタム級新王者の井上尚弥(30=大橋)が、「12月」の2階級4団体統一実現へ、最高の環境を得た。
25日の統一王者スティーブン・フルトン(29=米国)8回TKO撃破から一夜明けた26日、横浜市の所属ジムで会見。WBAスーパー、IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)との統一戦を改めて希望した。また所属ジムがNTTドコモとサポート契約を締結。ビッグマッチを組む上で大きなバックアップとなる。
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早くも次戦を見据えていた。前夜のフルトン戦後、井上は来場していたWBAスーパー、IBF同級王者のタパレスをリングに呼び、4団体統一戦実現を約束。このシーンを一夜明けて振り返り、「(タパレスは)めっちゃ太っていたなと。それしかなかった」と苦笑した。国内2人目の世界4階級制覇となったものの「実感がない。この先を見ていてください」と、統一戦に期待を寄せた。
4団体王座統一戦実現へ、大きな契約が結ばれていた。所属の大橋ジムが、井上のメインスポンサーであるNTTドコモとコンテンツとサポートを含む契約を結んだことが分かった。これでイベント開催に向けた資金面でのサポートを受けることが可能となった。日本で本場米国のようなビッグマッチを組むための大きな後押しになる。大橋秀行会長(58)は「本当にありがたいバックアップになる」と感謝。さらに、注目のタパレス戦開催の時期について「12月になる」と明言した。
タパレス陣営との対戦交渉が、12月の国内開催で進むことになったことを受け、井上は「キャリアも最終。日本でビッグマッチが組める時代になってきた。日本でバンバンこなし、日本ボクシング界を盛り上げた方がいいのではないかという気がしている」と自身の役目を口にした。顔は傷ひとつなく、3月に痛めた拳も「昨日、あれだけ打っても大丈夫。100%完治」と笑顔できっぱり。1週間後には体を動かし始め、希望するビッグマッチに備える。【藤中栄二】
◆フルトン-井上戦VTR(25日・東京、有明アリーナ) 1回から井上が左ボディージャブ、左ジャブで距離感をつかむと、2回も素早い左ジャブ、ワンツーを好打。中間距離での攻防でジャブの差し合いを制した。5回にはフルトンの右ストレートを浴びたものの、6回もワンツーで後退させ、迎えた8回。左ボディージャブから右ストレート、さらに左フックでダウンを奪取。立ち上がったフルトンに猛ラッシュを仕掛けてロープに追い詰め、同回1分14秒、レフェリーストップのTKO勝ちを収めた。

