21年のタッグリーグで“不良中年旋風”を巻き起こした「トオルとヒロシ」の対決は、ヒロシに軍配が上がった。

3年ぶりの対決となった棚橋弘至-矢野通。2人とも、当時のリーゼントでもなければ、学ランも羽織っていないが、始まりは“ヤンキー座り”でにらみ合った。

だが、懐かしい時間は制限時間20分の試合では、長くは続くはずもない。背を向けた棚橋へ、すかさず矢野が横入り式エビ固め。これを返すと、棚橋は「G1!」と矢野に注意し、謝罪を受けた。

ただ、矢野の股間付近の膨らみは、G1ではなかった。「分かった、分かった」と棚橋を制すと、テーピングを取り出し「真面目にやるぞ」と今更ながらのアピール。

それでも、矢野は変わらなかった。リング下にテーピング、新日本のスポンサー「吉野家」が入ったコーナーパッドを手に、殴りかかった。さらには、悪質タックルに、椅子攻撃…。棚橋は冷静に対処し、最後はハイフライフローで3カウントを奪った。

バックステージに登場した棚橋は「トオルとここで出来たのは、G1の中でも価値があったと思う。まあ、G1仕様の矢野通ではなく、いつも通り来たけども、それはトオルからの俺へのメッセージなのかもしれないし」と、どこか懐かしさをかみしめているようだった。「(トオルから)『いつも通り、普段通り、棚橋さん、戦ってくださいよ』って。『十分行けますよ』ってね。よぉし」と言うと、控室の方に歩みを進めたが、再びカメラの前に戻り「ただ、変化はするよ」と頭を指さし、“何か”をにおわせた。