10度目の挑戦でようやく頂点に立った。
山下実優が、上福ゆきの長い手足に苦しみながらも、バズソーキックからのクラッシュ・ラビットヒートで3カウントを奪い、初優勝を飾った。試合後はプリンセス・オブ・プリンセス王者の瑞希をリングに呼んで挑戦表明。「瑞希が持つベルトは魅力。胸を張って挑戦したい」。10月9日に最高峰のベルトをかけてぶつかることが決まった。
今年1月にはタッグトーナメントを制した。英女子団体のEVE王者として現在7度の防衛をするなど、実績十分の山下。瑞希とは1回戦で勝利していたものの表明には慎重だった。「確かな形がないと(挑戦の場に)立てない」と優勝したことで手にした“権利”を素直に喜んだ。
ひそかに優勝を狙っていた上福の猛攻に遭い、苦しい展開が続いた。何度も顔面をビッグブーツで蹴られ、新技・裏フェイマサーや長身を生かした雪崩式ブレーンバスター、さらに執念の変形卍(まんじ)固めで落とされかけた。それでも場内の大「ヤマシタ」コールに力をもらい、後頭部にクラッシュ・ラビットヒートをさく裂させ、粘る上福を沈めた。執念の差でタイトルをもぎ取り「ここまで執着して追い続けられたのもファンのおかげ」と喜んだ。
プリプリ初代王者でもある山下。4度目戴冠へ、ベルトへの思いは誰よりも強い。1回戦で勝利していた王者・瑞希からは「優勝してくれてありがとう」と感謝された。このシングルトーナメントも制したことで「私の特技は今日からトーナメント制覇にします。ジャンル別で獲れてますから」と余裕も見せた。優勝への執念、ベルトへの熱い思いが上回り、挑戦権を手に入れた。「上福を倒してトロフィーを獲れたことはすごい力になる」。自信を付けた東京女子のエースが4度目頂点を視界に捉えた。

