“過激な仕掛け人”と呼ばれた、元新日本プロレス専務取締役営業本部長の新間寿さん(享年90)の通夜が29日、都内で行われた。新間さんが会長を務めたストロングスタイルプロレスを率いる佐山聡(67)やプロレスラー藤波辰爾(71)、前田日明(66)ら多くの著名人を含む380人が参列した。
前田は新間さんが亡くなった21日の昼ごろ、新間さんの自宅に見舞いに訪れていたという。「その時も酸素マスクをしながら、目をつぶった状態でいろいろ話をしたんですけど、全部思い出話で。新間さんが良くなったらまたパラオに行きましょうよって言って、おう行こう、行こうって。その後、眠られたんで。ご長男の恒くん(新間寿恒氏)と1時間くらい話して帰ったんですけど、帰って1時間くらいしたらいきなり電話があって、オヤジが亡くなりましたって。びっくりしましたね」と説明した。
前田はその時の会話の中で「18歳のあの日に新間さんに会ってなかったら、自分はどういう人生を送ったんだろうと思ったら、新間さんには感謝しかないですね」と伝えたという。
一方、新間さんからは初めて2人が会ったホテルのレストランで前田に対し「ステーキをもう1枚食べろよ」と勧めたところ、前田少年から「僕1000円しか持ってないんで」と言われ、「俺が出すに決まってるんだから、心配しないで食べろ」という思い出を語られたという。
前田は、新間さんについて「新間さんがいなかったら新日本プロレスの隆盛はないですよ。もう新間さんの交渉力っていうのは、中国の春秋戦国時代に縦横家っていたじゃないですか。国の命運をかけて外交交渉するという。命がけで。そのイメージですよね。後にも先にもどんな業界にも、新間さん以上の交渉人はいないですよ」とたたえ、自分がリングス時代にロシアの軍関係者などと交渉した際には「どういうふうに交渉すればいいんだろう? 新間さんだったらどういうふうに言うんだろう」などと考えていたという。前田は「自分の人生にとって、すごい影響力ありましたよね」と感謝の気持ちを込めながら振り返っていた。【千葉修宏】

