プロボクシングIBF世界バンタム級王者の西田凌佑(28=六島)が、統一王者への強い思いをにじませた。
8日に行われるWBC世界同級王者の中谷潤人(27=M・T)との王座統一戦(東京・有明コロシアム)を前に、7日は後楽園ホールで前日計量。53・5キロのリミットを53・4キロでクリアし「体重が落ちない時も、中谷選手と戦うというモチベーションで頑張れました」と柔和な表情も見せた。
ここまでの仕上がりは、過去最高のものになった。下馬評では中谷優位の声が多いものの、所属ジムの枝川孝会長は「西田の練習の充実ぶりを見ていたら、一方的にやられるというのはどうしても思われへん」と状態の良さをアピール。武市晃輔トレーナーも「(減量は)いつもより楽だったから、体調は(これまでの試合より)絶対にいい」とし、ここまでの調整についても「もう万全。あとはやるだけ。ここまでの準備すべてにおいて、言い訳できないぐらいやってきた」と手応えを口にするほどだ。
完璧と言えるまでの準備が整い、あとはリングでどんな戦いができるか。西田は「やってきたことを頭に入れつつ、対峙(たいじ)してみて(どうするか)。武市さんのセコンドの声を聞きながらやる」。信頼を寄せられる武市トレーナーは「秘策というか、中谷選手を上回るというだけ。出たとこ勝負の部分もある中で、さじ加減でちょっとした変化をさせるのがセコンドの仕事」と、相手の出方に応じて準備してきたものを繰り出していく考えを明かした。
「ここまでいいコンディションで仕上げられているので、リカバリーをしっかりして、最後まで気を抜かず備えたい」という西田がリカバリーで口にするのは「いつも通りのおじや」。前夜は同様にルーティンでうなぎを食べる。特に、全日本女子選手権バンタム級3連覇の実績を持つ妻沙捺さんが作るおじやは、自宅で使っている炊飯器を持ち込むこだわりようで、普段通りの勝負飯で大一番に臨む。
試合当日には、3月に1歳になった長女莉奈ちゃんも駆け付ける予定。家族の力も結集した戦いに「自分と信じてくれている人、武市さんのことを信じて戦いたい。(試合を)やるだけじゃなく、勝つためにここまでやってきた。明日は全力で戦って、統一チャンピオンになりたい」。この試合に全てを懸けて取り組んできた男が、2本目のベルトを手にする。【永田淳】

