東京女子プロレスは18日の後楽園ホール大会「Additional Attack '25」でプリンセス・オブ・プリンセス王座戦を開催する。通算3度目の挑戦となる愛野ユキ(30)が“未詩デレラ”こと王者の渡辺未詩(25)に挑む。悲願の初戴冠を目指すユキに、大一番への意気込みを聞いた。
-いよいよ未詩選手との決戦です
「デビューは未詩が(2018年)1月、私が5月で。でもその前に私が東京女子に入団してたので私は先輩みたいな。ちょっとややこしいポジションに私はいるんですけど(笑い)。未詩はアプガの中でも年下の方で、10代で入ってきたのでずっと後輩感が強かった感じでした。でも未詩がプロレスに目覚めてからメキメキ成長するようになっていって。ちょうどそれぐらいからシングルで当たったり。タッグではベルトをかけて対戦しましたし、シングルトーナメントでも当たりました。ただ、そういうトーナメントとかの重要な場面で私は勝ててないんですよね」
-過去のシングル通算対戦成績ではユキ選手の1勝2敗となっています
※(1)19年11月30日横浜
○ユキ(8分50秒、ヴィーナスDDT→片エビ固め)×未詩
(2)21年7月31日新宿・東京プリンセスカップ準々決勝
○未詩(12分15秒、ティアドロップ→体固め)×ユキ
(3)23年7月17日両国KFC・東京プリンセスカップ1回戦
○未詩(15分10秒、ティアドロップ→体固め)×ユキ
「最初、私が勝ったけど、その後の2回トーナメントで当たって、そこでは負けてきちゃってて」
-勝てるイメージが簡単にわく相手ではないですよね
「ないですね。しかも特に今はプリプリのベルトを巻いて、しかも2度目で。どんどん強くなっているので。バケモンになっちゃったので(笑い)。だけど私はその未詩に勝たないと。挑戦する時にも使った言葉ですけど“自分の存在証明”にならないと思っているので。バケモン・プリンセスに勝たないとなって思います」
-バケモノを倒すと
「未詩をバケモンとするなら、私は自分のことを人間だと思っていて。人間だからこそ、これだけ熱くなれるし、負けられない。挑むこともやめられない。お客さんの熱、未詩の熱、そういったもの全部を感じて、パワーに変えて、人間の私は挑もうと思ってます」
-先日の前哨戦で勝ったときは“ゆきほー”と叫んでいました。SNSでも甲子園球場を訪れた写真などをアップされていますがプロ野球の阪神ファンなんですか
「はい、阪神ファンですね。家族が元々阪神ファンの家だったので自然と私もって感じなんです。(地元の)岡山は阪神ファンか巨人ファンか、って感じな気がします。お隣が兵庫で、甲子園の近所に親戚が住んでたりするので子供の時はよく行ってました」
-今年はその阪神がセ・リーグで優勝しました
「そうなんですよ。めっちゃうれしいんですよ! なんですけど、クライマックスシリーズ(15日からファイナルステージ)の期間が思いっきり後楽園大会とかぶってて。後楽園大会の直前から始まるので全く行けなくて。だから後楽園の日は、阪神の勝利と私の勝利を、と思っています」
-阪神の試合で刺激を受けたりしますか
「あります、あります! どの球場もだとは思うんですけど、特に甲子園って観客の盛り上がりがすごいんですよ。“音の波”“熱の波”っていうのがすごいので。たぶん選手の方はきっとすごいプレッシャーと同時にすごいパワーになると思うので。きっとそれをパワーにできた人が勝つんでしょうね。それはプロレスも同じかなと思ってて。やっぱり声があるほどプレッシャーを感じるし、でもそれがパワーになるので。それを作りたいですよね。そういう空間を」
-挑戦者に決まって、プレッシャーと同時に期待もすごく感じますか
「感じます。挑戦表明をして、その後、その日の特典会があったんですけど、ずっと見てくださってるお客さんが『ユキちゃん、待ってたよ』と言ってくれたり、『挑戦表明に出てきた姿を見て泣いちゃった』って言う方がいらしたり。それぐらい私に期待してくれてる、そういう思いを持ってくれてるんだなってすごい感じるので。それを全部(漫画ドラゴンボールの)元気玉じゃないですけど、『オラに力を』みたいに全部私の力に変えて、戦いにぶつけたいなと思います」
-プリプリ王座に挑戦するのは3回目で、試合の雰囲気はつかんでいるかと思います
「プリプリもタッグもインターナショナルも全部、今まで挑んできたことがあるんですけど、プリプリはもちろんシングルですし、メインなんですよね、必ず。第1試合からみんなで作ってきた会場の熱気をそのまま最後に引き継ぐので。そこの重さ、責任をめっちゃ感じます。自分がしょうもない戦いをして、みんなの頑張りをつぶしてしまうわけにはいかないし。みんなが良い試合をしてきたからこそ、メインへの期待感ってお客さんの中ですごい高まってると思うので。そこに応えたいし、そこを超えていきたいです」
-過去2度のプリプリ挑戦時と現在で、自分のどこが成長していると思いますか
「未詩とかも私のことを冷静とか大人とかって言うんですけど、もともと自分の性格として、そういう部分があるなとは思ってて。私はその部分が今はもっとだなって思ってて。例えば一番最初にプリプリに挑戦した時は緊張がやばかったですね。やっぱり悪い緊張って100%のパフォーマンスをできなくさせるものなので。でも今の自分は2度目のタッグチャンピオンだったり、いろんな経験を経て、たぶん10月18日に後楽園のメインで挑戦者として立っても、あの悪い緊張はしないなって思ってて。その部分の冷静さはかなり成長してるんじゃないかなと思います。その空間に飲まれることなく自分のベストを発揮できると思うし。みんなの力を借りて100%どころか120%、200%を出せると信じて挑めると思ってます」
-最初の挑戦が坂崎ユカ選手、2度目の挑戦が中島翔子選手が相手でした
「2人とも強いですし、団体の初期メンバーの先輩で。今回は同期、どっちかと言ったら後輩みたいな気持ちの相手。でも私はその子に大事な場面で勝てたことなくて、って言う相手なんで。本当に自分の存在証明じゃないですけど、自分をしっかり打ち立てないとという気持ちが強いです」
-自分の存在証明をしたいということは、まだ自分というものを確立できていないと感じているのですか
「自分の存在というものは、外からの評価とか、そういうものがないと確立しないと思ってて。自分だけが『自分はすごい』『自分はここにいる』って思ってても、誰にも見えてなかったら、それはないじゃないですか。そういう意味で存在証明をするにはベルトが1番かなって思います。しかも相手がみずぴょん(前王者の瑞希)でも未詩でもどっちでもいいと思ってたんですけど、未詩になった時に、これが私のさだめなのかな、やっぱり未詩に勝たなきゃいけないんだな、って思いました」
-冷静なユキ選手でも、未詩選手と戦うと自然とボルテージが最高潮になってしまいますよね
「意地を張り合っちゃうんですよ。結構、初期から未詩と戦うときはタックルでぶつかり合うことが多かったんですけど、お互い成長すればするほど、意地が止まらないというか」
-それでは最後にファンの方へのメッセージを
「チケットを買って、後楽園にわざわざ来て、プロレスを見ようとしてくださったわけだから、もう本当にファンの方々には好きなように楽しんでほしいですけど、私たちは絶対に楽しませる、絶対に巻き込んでやるっていう気持ちでいっぱいです。絶対に熱くさせてやると。だってこっちはこんなに燃えてるんですから。私たちとお客さまと、お互いの相乗効果で大きな炎を作りたい。それで未詩デレラ城を燃やすんです。燃やさせていただきます。プリンセス終わりです(笑い)」

