ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(33=大橋)が10万ドル(約1600万円)以上の特製リング(指輪)贈呈にも触発され、頂上決戦に向けて気持ちを高ぶらせた。
2日、東京ドームでWBA、WBC、WBO同級1位中谷潤人(28=M・T)との防衛戦を控え、1日に都内で前日計量に出席。200グラム少ない55・1キロでパスした中谷に対し、リミット55・3キロでクリアした。WBCから勝者に贈られる豪華リングがお披露目され、大きな発奮材料となった。
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公開計量セレモニーに集結した1245人のファンを最高潮に盛りあげた。大歓声に包まれた井上は約13秒間、中谷とフェースオフ(にらみ合い)。静かに火花を散らすと「すごく良い状態で仕上がっているし、お互いに明日に向けて申し分のない状態」と納得した笑みを浮かべた。
32戦無敗同士の頂上対決となる。米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキングで井上は2位、中谷も6位。世界注目のPFP対決で、計量も国内外から131人のメディアが集まるなど注目度はけた違いだ。井上は「今回が1番(減量が)スムーズにいった気がする。モチベーションで減量を苦に感じないほど。試合に対する楽しみさや気持ちが強かった。減量すらも楽しめた」と笑顔も浮かべた。
計量後、勝者に贈呈される特製指輪となるWBCクラウンシリーズ統一王座リングがお披露目された。昨年9月、4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)-テレンス・クロフォード(米国)戦で初製作され、今回が2個目という貴重なリング。側面にボクシンググローブから桜の木が伸びるデザインが特徴で、573個のダイヤモンドが装飾されたフタを外すと東京ドームをイメージした観客席とリングがあり、井上と中谷の名も刻まれた。井上は「WBCからの試合に対する期待度、試合のでかさを実感する」と気合十分だ。
2年ぶり2度目の東京ドームのメインとなる。興行は「THE DAY~やがて、伝説と呼ばれる日」と銘打たれた。井上は「その伝説は井上尚弥だったと言わせるような日にしたい」とキッパリ。4団体統一王者としての風格を漂わせていた。【藤中栄二】
◆WBCクラウンシリーズ統一王座リング(指輪) 4団体統一タイトル戦でビッグマッチに認定されたカードで製作されるスペシャル指輪。昨年9月、米ラスベガスで行われたアルバレス-クロフォード戦の4団体統一スーパーミドル級タイトル戦で初製作。626個の宝石が散りばめられ、うち573個がダイヤモンド。表面はWBA、WBC、IBF、WBOの世界主要4団体を宝石で表す。時価総額は10万ドル(約1600万円)以上。

