<頑固プロレス:IWA定期戦>◇2日◇東京・西調布格闘技アリーナ◇5試合

 国際プロレス出身で、全日本で覆面のウルトラセブンとして活躍した高杉正彦(57)の長男・高杉祐希(21)がプロレスデビューした。松崎和彦(43)を相手に脳天砕き、裸絞め、そして相手の岩石落としを身体を浴びせて防ぐなど奮戦。最後はラリアットをくらい7分56秒に逆エビ固めで敗れた。

 父・正彦は77年に国際でデビュー。82年にウルトラセブンに変身して全日本に登場、大仁田厚(54)や渕正信(58)のライバルとしてジュニア戦線で活躍した。その後、96年に湘南プロレスを旗揚げ。トレーニングジムを経営する一方で、現在もインディー団体のリングに上がっている。

 頑固プロレスは総合格闘家・田村潔司(42)の経営するジムU-FILE

 CAMPの大久保一樹(33)が立ち上げたプロレス部門。祐希は、この日の相手だった松崎に誘われて今年2月に練習生として入団した。

 祐希は「まだまだ、レベルを上げていかないと。もっと基本を覚えないといけない」。この日は母・由美さんと弟らがリングサイドで見守ったが、祐希は「頭が真っ白で、家族を見る余裕がありませんでした」。由美さんは「こっちの方が緊張して、ドキドキしてしまいました」と振り返った。

 父の正彦からはデビューに際して、特にアドバイスはなかった。だが、「あの阿修羅・原さんも、人前で投げられ、殴られてプロレスを覚えていった」と試合数を多くこなすことを勧められた。父の国際時代からの盟友・鶴見五郎(63)からは「80点の出来だった」と合格点をもらった。次の目標は父との親子タッグだ。