3場所連続休場から復帰した東序二段44枚目の琴太豪(ことだいごう、23=佐渡ケ嶽)が、7戦全勝で序二段優勝を果たした。前頭4枚目からケガのため序二段まで陥落した舛ノ山(25=千賀ノ浦)を、気迫の相撲で寄り倒した。

 「気持ちが折れそうになるたびに、声をかけてくれた人に感謝したいです」と取組後、琴太豪はしみじみと話した。自己最高位の東幕下8枚目で迎えた昨年名古屋場所で、左目の網膜剥離のため全休。翌秋場所では3番相撲で左肘を痛め、その場所を含め3場所連続で休場していた。

 その復活場所で、うれしい優勝を果たした。ヒジは相手にきめられて痛めたもの。「自分の力を過信していた。なるべくしてなったケガでした」と自分を見つめ直した。「差したら深く、引きつけて密着させて、相手に何もされないように」と言い聞かせた相撲を取りきった。「幕下1桁で相撲を取って、関取になれるように頑張りたい」と肩で息をしながら笑った。