大相撲初場所(来年1月8日初日、両国国技館)の新弟子検査が28日、国技館内の相撲診療所で行われ、年齢制限緩和第1号となる山本大生(23=二所ノ関)が受検した。検査を終え「ようやくこれから歩み出したな」とニヤリ。中大相撲部出身で4年時には、全国学生選手権でベスト16。卒業後1度は社会人の経験がしたいと、地元・北海道に帰り福島町役場に勤める一方で週に2日、小中学生を相手に相撲のコーチをしていた。

 転機は10月に行われた、いわて国体・成年男子個人の部でベスト16に終わったことだった。「国体で負けたのが悔しかった」と相撲熱が再燃。9月末に新弟子検査の年齢制限緩和が決まっていたこともあり「チャンス頂いた」と角界の門をたたいた。

 突き押しで前に出る相撲が持ち味で、兄弟子となる松鳳山をお手本とする。「3、4年で(関取に)上がれれば」と力強く目標を話した。二所ノ関親方(元大関若嶋津)も「(力士に)なりたいという人が増えれば」と歓迎した。