元関脇で東幕下2枚目の豊ノ島(33=時津風)が現役続行を明言した。

 西幕下45枚目の出羽鳳(31=出羽海)を下して今場所初白星を挙げ、1勝5敗1休みで終えた。

 「来場所につながる白星にしたいか」と問われると、豊ノ島は「もうちょっと白星が欲しかったけど、まだあきらめてないし。時間がかかった方が(関取に)戻ったときに話題性があるでしょ。そう思うしかない」と来場所以降も現役を続ける考えを示した。

 初日を4日後に控えた今月8日の稽古中、右ふくらはぎを痛め、1番相撲が不戦敗で2番相撲が休場扱いになった。

 「運がなかった」と振り返るが「これも試練。乗り越えていかないといけない」と言い訳はなし。「連敗した時は気持ちが切れそうになったけど、それでもいろいろと声をかけてもらった。『待ってます』『必ず復活してください』と。今日も(相撲の前に)1勝もしていないのに、温かい拍手、声援をもらった。何とか応援してもらってる方に関取に復帰することで恩返しをしたい。気持ちを切らさず、頑張りたい」と、復活への決意を表明した。

 帰り間際も「幕下という場所に慣れないようにして、早く上に戻って、関取衆と大銀杏(おおいちょう)を結って、土俵に上がって、相撲を取りたいと思ってます」と、熱い言葉を残して車に乗り込んだ。