新十両で西十両14枚目の翔猿(とびざる、25=追手風)が、120キロを切る軽量をつかれ、土俵下に飛ばされた。

 同11枚目の明生(21=立浪)と対戦。相手の突き放しをかいくぐり何とか懐に飛び込もうと、自分も突き押しからいなし、引き、横に動いてまた突き押しと、勝機を見いだそうと動いた。その流れの中で、まともに引いてしまい墓穴を掘った。上体が浮いた体勢で押し倒され、土俵下まで吹っ飛ばされた。

 初日、2日目に続く連敗で星は3勝5敗と、黒星が2つ先行してしまった。幕下陥落に後がない番付だけに、後半戦は苦しい土俵が続きそう。それでもプラス思考を忘れないところが翔猿の持ち味でもある。「今日は駄目な引きでした。正面に引いてしまった」と反省しつつ、丸い土俵をうまく使った攻め手は、本来の翔猿の相撲。「動きは悪くないと思います。ここからですね」と、星は落としても前向きな姿勢は失っていない。