2場所連続休場明けの横綱白鵬(33=宮城野)が立ち合い、馬力で定評のある東前頭筆頭玉鷲(33=片男波)の出足を止めるべく、左から張って立った。

 立ち合いの張り手とかち上げには、横綱審議委員会から苦言を呈され、何かと物議を醸している白鵬の動きだが、この日、審判部長として本場所初仕事となった阿武松親方(56=元関脇益荒雄)は容認の姿勢を示した。

 この日は幕内後半戦の審判長を務め、白鵬の一番は土俵下から目を光らせた。その白鵬の立ち合いについて問われると「張り差しですよね?」と再確認した上で「エルボー気味の(かち上げ)は問題ですが、張り差しは問題ない」と述べた。再度、言葉を慎重に選ぶように「ヒジを合わせたりするのはアレですが」と、本来のかち上げでなく、相手の顔面目がけて繰り出す“ヒジ打ち”は問題外としつつ「張り差し自体は大丈夫」とし、エルボー気味のかち上げにも「自分の中で調整するでしょう」と改善に期待した。