日本相撲協会は27日午前、大阪市内で夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)の大関昇進を、満場一致で承認した。

貴景勝は昨年11月の九州場所で、13勝2敗の好成績を収めて初優勝を飾った。今年に入り1月の初場所は11勝、今月の春場所は10勝。大関昇進の目安とされる、直近3場所の合計33勝を上回る34勝(11敗)をマークした。この間、稀勢の里(現荒磯親方)、白鵬、鶴竜の3横綱から、それぞれ1勝ずつ挙げて計3勝(1敗)など、上位戦の好内容も評価され、異論はなかった。

春場所千秋楽の24日に、審判部の阿武松審判部長(元関脇益荒雄)が八角理事長(元横綱北勝海)に、貴景勝の大関昇進を諮る臨時理事会の招集を要請。これを受諾され、この日の臨時理事会開催となった。

貴景勝は兵庫県芦屋市出身で、埼玉栄高から当時の貴乃花部屋に入門。14年秋場所で初土俵を踏み、16年夏場所で新十両、17年初場所新入幕と、順調に出世してきた。幕内在位は14場所で、過半数の8場所で2ケタ白星を挙げている。

日本相撲協会は千賀ノ浦部屋関係者が待つ大阪市内のホテルに、審判部から使者を派遣し、昇進を伝達する。伝達式では、貴景勝が口上を述べる予定となっている。