大相撲秋巡業が17日、愛知・常滑市で行われ、大関豪栄道(33=境川)が九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)に向けて調整をペースアップさせた。

朝稽古で魁勝(24=浅香山)ら十両力士に約10分間胸を出し、汗を流した。相撲を取る稽古はまだ行っていないが「胸を出すのも稽古。体に負担をかけるといい刺激になる。1回受けて押し返すのがいい稽古」と充実した表情を見せた。

十両力士でも特に気になったのは、秋場所が新十両だった魁勝だ。この日だけでなく、前日16日の静岡・浜松市でも約10分間、魁勝に稽古をつけた。「不器用だけど一生懸命やっている。一生懸命稽古をする力士が強くなるべきだと思っているので」と期待を寄せた。

その魁勝は「きつかったけどありがたいこと。いい経験をさせてもらっている」と感謝した。関取として初参加の今巡業。師匠の浅香山親方(元大関魁皇)には「巡業は自分のやりたいことがなかなかできないから、ペースを崩さず四股ひとつも意識しろ」と言葉をもらった。愛知・西尾市出身でこの日は地元開催。「常滑は何度か来たことがある。(残りの巡業は)十両とせっかくやれるので、数をこなしていきたい」と話した。