既に前日14日目に負け越しが決まっていた、現役最年長関取の西十両8枚目豊ノ島(36=時津風)が、同11枚目の若元春(26=荒汐)と対戦。場所中盤に上腕部を痛めた右を使えず、左を差したものの防戦一方となり、最後は差した左の方から上手出し投げを打たれ屈した。

星を五分に戻してからの3連敗で、6勝9敗で令和元年最後の場所を終えた。

右腕に不安を抱えながらも「今年最後の一番だから、ちょっと無理した」と、もろ差し狙い。だが、右からおっつけた時に痛みが走り「無理してこじ入れて悪化させても…」と満足に力を出せない一番だった。

痛めた部分は「安静が一番の治療」というが、12月1日から始まる冬巡業も参加。治しながら、鍛えられる下半身を強化しながら、新年の場所に向かう。今年1年を総括し「世代交代」の四字熟語に集約した。「自分が対戦したことのない力士が幕内優勝したり(同年代が)やめていったり。それを考えたら『世代交代』の1年だったかなと思う」と話した。

再び関取最年長として臨む来年の土俵。今場所は、自分が対戦経験のある元関脇琴ノ若ジュニアの琴ノ若、元横綱朝青龍のおいにあたる豊昇龍といった20代前半の力士とも数多く対戦した。「若い連中にオジサンがリベンジする」と誓う来年の土俵。「そのためには今はエンスト状態だから、体を治してエンジンを新しくしないとね」と、ベテラン健在を示したいところだ。