東京・両国国技館内の相撲教習所で16日から行われていた大相撲の合同稽古が22日、全日程を終えた。

最終日は横綱白鵬、関脇御嶽海、平幕の霧馬山、高安、碧山、逸ノ城、十両の勢、錦木らが参加。初日から20日まで参加していた大関貴景勝は連日の不参加で、新大関の正代はこの日初めて欠席した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月の春場所以降、出稽古の禁止が続いてきた中、他の部屋の力士と肌を合わせる貴重な機会となった。

合同稽古を監督する相撲教習所所長の花籠親方(元関脇太寿山)は「半年以上も他の部屋と稽古できなかった。力士会から声が上がって、協会執行部がOKして、こういうかたちを取って良かったんじゃないか」と手応えを語った。

他部屋への出稽古はまだ解禁されていないだけに「いつでも出稽古に行ける、どこの部屋にでも出稽古に行けるのが一番いいこと」と強調した。

横綱白鵬は最終日こそ四股やすり足などの基礎運動に終始したものの、20日には約3カ月ぶりに相撲を取る稽古を再開するなど復調を印象づけた。

「(8月に内視鏡手術を受けた右膝に)大きい痛みもなく、多少の違和感とか不安もありましたけど、ひとつ進むことができたのかなというのが今回の合同稽古の成功というか、意味になったのかなと思いますね」

11月場所(8日初日、東京・両国国技館)は観客の上限が約2500人から約5000人に増える。「ありがたい」と白鵬。26日の番付発表以降の調整に向けて「この1週間無駄にしないように過ごしていきたい」と意気込んだ。【佐藤礼征】