大相撲の大関朝乃山(27=高砂)が、男子ゴルフで日本人初のメジャー王者となった松山英樹に刺激を受けた。

朝乃山はしこ名の下の名が「英樹」。本名ではなく富山商高の恩師、浦山英樹氏が由来。15日、都内の部屋での稽古後に代表取材に応じ「同じ英樹でもありますし、レベルは違いますけど、今の地位で出場しているからには優勝が条件ですし、出場しているからには優勝目指して頑張りたいです」と、自身も大関として初優勝を誓った。

10勝5敗の成績を収めた春場所後、故郷富山に帰った。1年ぶりの帰省で3泊4日。「何カ所か、決めていたところにあいさつに行った。大関になって初めて帰ったので、お祝いの言葉やメッセージもいただいた。地元の空気を吸って、気分転換に。あとはごはんもおいしいですし、リフレッシュできた」。地元のファンの期待を、改めて感じる機会になったという。「出身地があったからこそ、応援されて、支えられて、今の自分がある。そういう感謝の気持ちを忘れずに」と話した。

大関在位6場所目となる夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けて、この日は朝玉勢や寺沢ら部屋の幕下力士を相手に計30番相撲を取った。番数は「(周囲から)言われていますから。しっかりその言葉を見極めて」と、意識的に増やしている様子。19日から両国国技館内の相撲教習で行われる合同稽古にも「行きます」と参加する意向を示した。

照ノ富士が大関に復帰して、来場所から4大関に。“角界の英樹”は「3大関(との対戦)も大事ですが、前半は下の番付と当たるので、そこをこぼさないようにしていかないといけない」と気を引き締めた。