新年最初の本場所の優勝争いは、千秋楽にまでもつれ込んだ。可能性のある力士は2敗で単独トップに立つ関脇御嶽海と3敗の横綱照ノ富士、平幕の阿炎と琴ノ若だ。

結びの一番で、御嶽海が照ノ富士に勝てば、19年秋場所以来3度目の優勝になる。照ノ富士が勝った場合は優勝決定戦となるが、阿炎と琴ノ若が対戦するため、照ノ富士、御嶽海、阿炎と琴ノ若の勝者の3人によるともえ戦となる。

3人によるともえ戦となれば幕内では94年春場所以来7度目。2連勝で優勝が決まり、過去の3人による幕内の優勝決定戦は以下の通り。

 

◆56年春場所=優勝朝汐

大関若ノ花(はたき込み)東前頭15枚目若羽黒

関脇朝汐(寄り倒し)若ノ花

朝汐(寄り切り)若羽黒

◆61年秋場所=優勝大鵬

大関柏戸(寄り切り)西前頭4枚目明武谷

大関大鵬(うっちゃり)柏戸

大鵬(寄り倒し)明武谷

◆65年秋場所=優勝柏戸

横綱柏戸(寄り切り)東前頭5枚目明武谷

柏戸(寄り切り)横綱佐田の山

◆90年春場所=優勝北勝海

大関小錦(寄り切り)横綱北勝海

関脇霧島(寄り切り)小錦

北勝海(押し出し)霧島

北勝海(下手投げ)小錦

◆93年名古屋場所=優勝曙

横綱曙(押し倒し)関脇若ノ花

曙(寄り倒し)大関貴ノ花

◆94年春場所=優勝曙

大関貴ノ浪(はたき込み)東前頭12枚目貴闘力

横綱曙(突き倒し)貴ノ浪

曙(押し倒し)貴闘力

※取組順で左の力士が勝ち

 

なお、96年九州場所で5人による幕内の優勝決定戦が行われ、1回戦の後、3人によるともえ戦が実施され武蔵丸が制している。