西前頭6枚目の琴ノ若(24=佐渡ケ嶽)が、逆転優勝への望みをつないだ。御嶽海を押し出して2場所連続の11勝目。立ち合いは右にずれながら差し勝つと、左ものぞかせて新大関を引かせた。

【千秋楽取組】2敗で並ぶ若隆景は正代、高安は阿炎と対戦 1差で追う琴ノ若は豊昇龍と 春場所

今場所は2大関撃破となり「自分の中で自信になる相撲だった。(御嶽海には)前回は圧力で持っていかれているので、負けずに中に入れればと思っていた」と白星をかみしめた。

千秋楽で自身が勝ち、若隆景と高安のトップ2人が敗れれば、3人による優勝決定ともえ戦にもつれ込む。元横綱琴桜は母方の祖父で、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は父親。一家としては、祖父が5度目の優勝を果たした73年名古屋場所以来、49年ぶりの賜杯が懸かる。角界屈指のサラブレッドは「これで終わりじゃない。まずは明日しっかり、いい相撲を取れるように頑張る」と気を引き締めた。