関脇阿炎(28=錣山)が13日、東京・荒汐部屋に出稽古に訪れた。「自分の体調を確かめるために、出足と受け身といろいろ試してやった」と、同部屋の関脇若隆景らと16番の申し合い稽古を行った。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けた稽古はこの日が初めてだったが、鋭い立ち合いなどキレのある動きを見せた。

所属する錣山部屋の部屋付きの立田川親方(元小結豊真将)から勧められ後輩力士を連れて来訪。6人の関取が集まり、約2時間の稽古で汗を流した。稽古場の外からファンが見学し、徐々に戻りつつある日常を実感。「本場所はずっと見られるわけですから、良いと思います」と歓迎した。

5月の夏場所は7勝8敗と負け越したことに「思うようなことをさせてもらえない。そういう面ではすごく勉強になった」。この経験を今はプラスに捉える。この日から3日間、荒汐部屋で出稽古する予定。「それ以降は体と相談してやっていく」と話した。

土俵を離れると1児の父。自宅では愛娘をお風呂に入れる担当。「時間が間に合えば、幼稚園の送迎も行ってますよ」とパパぶりを披露した。「行ってきます」と家を出ると、来月で2歳になる娘から「ばいばい」と言われることをうれしそうに語った。約1カ月後に迫る名古屋場所。パパとして、娘に良いところを見せようと意気込んでいる。