大関経験者で東前頭14枚目の朝乃山(29=高砂)が、幕内では自己最多に並ぶ12勝目を挙げ、2年ぶりに幕内力士として戻った今場所を終えた。

剣翔をじっくり攻め、最後は上手を引きつけて万全の寄り切り。12勝3敗とし、他の力士の結果を待たずに、14日目に優勝を決めた横綱照ノ富士の優勝次点となることが決まった。

取組後は「自分の形になった。上手を取れたので、引きつけて出ていった」と、落ち着いて取り切った相撲にうなずいた。12勝という結果には「幕内では12番までしか勝ったことがない。あと1、2番は勝ちたかった」と、率直な感想を述べた。

15日間を振り返り「十両と違って、負けたくないプレッシャーもあった。でも土俵に上がると、声援が力になった。背中を押してくれた。楽しく、思い切ってできた」と、相撲ファンに感謝した。

来場所は大きく番付を上げることも予想されるが「来場所が勝負。今の三役は非常に強い。(このままだと)全く通用しないと思う」と、強い危機感も示した。最後、報道陣に「15日間、ありがとうございました」と、頭を下げ、大きな声で感謝の思いを伝えて引き揚げた。

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