今月7日に開催されるAKB48選抜総選挙開票イベント(東京・味の素スタジアム)も、前代未聞の厳重警備態勢となる。全入場者約7万人に対して金属探知機検査が行われることが3日、警視庁調布署への取材で分かった。先月25日のメンバー襲撃事件を受けて同署が主催者側に要請。近く正式発表される。

 調布署は、事件2日後の5月27日に、イベント主催者のAKS側と協議をしていた。その場で「警備のさらなる強化」を要請。金属探知機を使っての荷物検査を求め、AKS側も了承したという。

 観客動員予定は7万人。翌日の8日にも、大島優子(25)の卒業セレモニーが行われることから、2日間で計14万人が金属探知機による荷物検査を受けることになる。これまで、国内で開催されてきた数万人規模の公演やイベントでは荷物検査はあっても、金属探知機検査は前代未聞。文字通り、超厳重警備態勢だ。

 同署によると、同スタジアムでJリーグの試合や、コンサートなどが行われる際の警備態勢については、「基本的に主催者側に任せている」という。だが、今回は事件を受け、能動的になった。「あのような大事件が起こった後なので、こちらから働き掛けました」。当日、スタジアムと周辺をパトロールする署員も、予定より増員するという。

 2日に再開した東京・秋葉原のAKB48劇場での公演では、通り抜けるタイプの2台の金属探知機を使って、ファン229人に検査を行った。SKE48、NMB48、HKT48の国内姉妹グループの劇場でも、既にハンディータイプの金属探知機を使っての検査を導入。現在開催中の乃木坂46の舞台「16人のプリンシパル」でも、入場者1350人に同様の検査を実施中だ。

 メンバーやスタッフの安全を考慮し、しばらくは金属探知機は必需品となる。7日には、7万人が検査のために列を作ることになるが、現状、これもやむ得ない事態。その他の詳細も含め、近日中に主催者側から当日の警備態勢が正式発表される。