タレントの故やしきたかじんさんの妻が、サンデー毎日の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の毎日新聞社に損害賠償を求めた訴訟は、妻敗訴の2審判決が確定した。最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)が1日付で、妻の上告を受理しない決定をした。

 サンデー毎日は2014年12月、たかじんさんの闘病生活を描いた作家百田尚樹氏の著作「殉愛(じゅんあい)」について、長女が出版差し止め訴訟を起こしたと報じた。執筆のための取材の大半は、百田氏が妻から話を聞いたもので、たかじんさんの発言はほとんどが妻の捏造(ねつぞう)だとする長女側のコメントも載せた。

 一審東京地裁判決は請求を棄却。二審東京高裁も長女の主張を紹介したにすぎないとして、妻敗訴とした。