女優南果歩(54)が11日、舞台「オイディプス REXXX」(今日12日~24日まで)の公開舞台けいこを横浜市・KAAT神奈川芸術劇場で行った。16年3月に乳がんの手術を受け、2年ぶりの舞台。「私の復帰作。本当にいい作品に出会えました」と笑顔で語った。

父を殺し、自らの産みの母と夫婦となった若き王オイディプスが破滅の道を転がり落ちるまでを描いたギリシャ悲劇がモチーフ。南は王の妃であり母親のイオカステなどを演じる。

取材陣から「今年を振り返ると?」と聞かれると「ギリシャ悲劇どころではない激動の1年でした。人生最悪の時で、うつ病と診断されたり満身創痍(そうい)でした」。今年5月には俳優渡辺謙(59)との離婚もあった。離婚に直接言及はしなかったが南は「病気を乗り越えてここまできました。こうやって仕事ができている、演技している姿をうつ病や乳がんを経験した方に見てもらいたい。今年を漢字にしたら『生』。生きてます」と話した。

舞台では歌舞伎俳優の4代目中村橋之助(22)、宮崎吐夢(48)らと共演。オイディプスを演じる橋之助について、南は「橋之助さんは頼りがいのある夫です。歌舞伎で生まれ育っただけに王としての品格が違う」と話した。