NHKは9日、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」(日曜午後8時)に、アテネオリンピック(五輪)と北京五輪100メートル、200メートル平泳ぎの金メダリスト北島康介氏(36)が、フジヤマのトビウオと言われる古橋広之進役で出演すると発表した。北島氏はドラマ初出演。10月20日の第40回で登場する予定。

北島氏は「ドラマ出演のオファーが来るとは想像もしていなかったので驚きましたが、古橋先生の役ということだったので快くお受けしました。古橋先生は僕が初めて代表入りしたときの会長でいらして、選手の僕たちをサポートしていただきました。おそらく僕が古橋先生のことを直接知っている最後の世代で、古橋先生から厳しいお言葉だけでなく、水泳に対する思いやここに至るまでのお話を聞く機会が多くありました。僕より下の世代やこれからの水泳界・スポーツ界に、古橋先生がこういう人だったんだということを少しでも伝えられたらと思います。また、来年の東京オリンピックに向けて、自分自身も水泳の歴史を知るきっかけになってありがたかったです」とコメントした。さらに「泳ぐシーンの撮影では、昔の泳ぎ方を少しまねしながら泳がせてもらいました。古橋先生が泳いでいる映像とは状況が違うので、そのあたりが少し難しかったですけれど、楽しく盛り上げていただいて良い時間を過ごすことができました。できあがりが楽しみです」と続けた。

一方、主演の田畑政治役の阿部サダヲ(49)は「北島康介さんがクロールで泳ぐ姿は撮影で初めて拝見したのですが、速い、速い! お芝居もなんでもやってくださり、チーフ演出のむちゃぶりにも応えていらっしゃいました(笑い)。撮影に入る前に田畑政治さんと古橋広之進さんの出身地である浜松に行ったのですが、みなさん、古橋さんのことはよくご存じで、いかに慕われているかを実感しました。ちなみに、田畑さんのことはその時はまだあまり知られていなくて、古橋さんを紹介する施設の一角に、田畑さんのコーナーがありました(笑い)そんな国民的ヒーローを、誰もが知っている金メダリストで、しかも実際に古橋さんに指導された北島さんが演じてくださるのは面白いと思います」とコメントした。

北島氏は11日放送の同作終盤のコーナー「いだてん紀行」にも出演するという。