「結婚するって本当ですか」で知られる夫婦デュオのダ・カーポ(榊原まさとし=71、榊原広子=69)が24日、都内で25日発売の両A面新曲「あなたがいるから/懸け橋(2020ver.)」の発表会を行った。この新曲から長女でフルート奏者の榊原麻理子(39)がダ・カーポに加入し、夫婦デュオではなく家族トリオとして活動する。

新曲についてまさとしは「コロナ禍のこういう時こそ歌が必要。それが歌手の仕事であり役目」という強い思いを込めて、制作した。「あなたがいるから」には、医療従事者はもちろんコロナ禍で仕事をしているすべての人々に感謝と応援のメッセージを込めた。「懸け橋(2020ver.)」は、すべての人が優しさやぬくもりを伝える懸け橋になろうと歌う。05年に発表した「懸け橋」をみんなで歌えるように編曲し直した。カバーアルバムなどは発表し続けているが、新曲としては8年ぶりになる。広子は「この時期だかこその新曲に出会えた。まじめなダ・カーポにぴったりの曲と思います(笑い)」と話した。

麻理子は東京音楽大学でフルートを学んだ後、08年から5年間、ダ・カーポのメンバーとして活動した。フルーティストとしてさらに勉強するため、13年からフランスに留学。今年11月に帰国して、7年ぶりに再び両親と一緒に活動することを決めた。「コロナ禍の影響がとてもあります。やはり家族のつながりを大切にしたいと思いました。フルーティストとしてもソロ活動を頑張っていこうと思います」と話した。新曲の伴奏は、パリの自宅で送ってもらったオーケストラの演奏を聴きながら、1人でフルートを演奏して録音したという。

美しいハーモニーで知られるダ・カーポは、東日本大震災の際に「ふるさとの空」という作品を発表するなど、さまざまな場面でアーティストとしてメッセージを送って来た。今年はデビュー48年目で、結婚40周年の年でもある。広子は「新曲は夫婦へのメッセージでもあり、自分たちの歌でもあると思って歌っています」と話した。

取材陣から麻理子に「『結婚するって本当ですか』はありますか?」との質問が飛んだが、麻理子は「ご縁がなくて…」。母親の顔に変わった広子が「早く結婚して欲しいです。誰かいないですかね?」と訴え、会場を和ませた。【笹森文彦】

 

▼コンサート情報 「第32回ダ・カーポ小春日和コンサート~コロナなんかに負けない!~」を12月3日に、横浜みなとみらいホール小ホールで開催する予定。開演は午後1時30分。