落語家桂文枝(77)が17日、ブログを更新し、16日に亡くなったプロデューサーの沢田隆治(さわだ・たかはる)さんの死を悼んだ。

沢田さんは、コメディー番組「てなもんや三度笠」を手掛け、80年代の漫才ブームの仕掛け人としても知られる。文枝が司会を務める長寿番組「新婚さんいらっしゃい!」の立ち上げにも関わった。

文枝は「涙がとまらない」というタイトルでブログを更新。「『新婚さんいらっしゃい』はあるプロデューサーの思いつきで始まった。まるまる50年前にその時もうすでに使っていた『いらっしゃい』のギャグを番組のタイトルにつけるということで始まった」と書き出した。

それ以前から多くの番組に起用してもらったといい、「一人の個性あふれるプロデューサーによって、僕はどんどん世に出てゆくのであった」と記した。

「とにかく『花王名人劇場』では漫才ブームを作ったが、落語も大事にしてくれた」と感謝。沢田さんの思い出を振り返り、「とにかくいろんな番組で使っていただいて、教えていただいた。もう思い出がありすぎて書ききれない」と残念がった。

「沢田隆治先生の訃報を昨日聞いて眠れませんでした。あまりに多い思い出。もう2度と現れないテレビ界の怪物と言えるでしょう」と死を惜しんだ。

最後は「合掌 本当にお世話になりました。書き尽くせないほどに。一介のプロデューサーではなく、研究者であった。とにかく精力的だった。去年もっと話しておけば良かったとほぞを噛む次第です。再び合掌。ありがとうございました」とつづった。