宝塚歌劇団宙組トップ真風涼帆は17日、兵庫・宝塚大劇場で、相手娘役潤花らとともに退団公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。

サヨナラショーを終え、真風は正装はかまで最後の大階段をおりた。閉幕後は、コロナ禍でパレードは取りやめも、記者会見に臨んだ。東京宝塚劇場は5月6日に開幕。同千秋楽の6月11日をもって、退団する。以下、宝塚大劇場千秋楽を終えての記者会見。

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真風 先ほど無事、最後の大階段をおり、宝塚大劇場を卒業させていただきました。

-いつになく柔らかな表情で、舞台に臨んでいた

真風 本当に朝からすごく天気も良く、気持ちのいい朝だったので、すごく明るい気持ちといいますか、元気な気持ちで舞台に立てました。でも、ほんと、宙組の皆さんが(出迎えで)待っていただいている状況は、熱くなる思いはあったんですけども、公演が始まってみると、そういうところには意識がいかず。日々の舞台と同じような感覚でした。本日はサヨナラショー、ごあいさつ、いろんな催しがありましたけど、どの瞬間も、お客さまからの温かい気持ちを受け、幕を下ろすことができました。

-サヨナラショーの最後は「NEVER SAY GOODBYE」。初舞台作で、トップ就任後には主演もした思い出作から「ONE HEART」で締めた

真風 (演出の)小池先生とご相談させていただいて、選曲しました。どの作品も、やりたいものがいっぱいでした。

-最後の大階段では、緑のはかまを選んだ

真風 お稽古中に(取材会で)お話をさせていただいたときには、まだどうしようかなと考えている最中でしたけど。宙組の仲間の意見を聞き、初舞台を踏んだ地でもあるので、(同じ)緑のはかまをはきたいなと思いました。

-今作ショーでは、舞台に手を添えて感謝を表す振り付けもあったが、どんな思いで公演していたか

真風 今回のフィナーレは毎日、感謝の気持ちを伝える場面が多く、いつも通り、感謝の思いを胸に、触れました。

-ファンへの感謝を何度も口にした

真風 今のこの状況の中で(宝塚大劇場での)すべての公演(を無事に終え)、千秋楽を迎えることができました。応援してくださる皆さまがいたから-という感謝のきもちでいっぱいです。

-あらためて、宝塚とは何だったか

真風 自分の人生すべてをかけた大切な場所でした。

-最後の役、ジェームズ・ボンドについて

真風 男役が挑戦するのに、すごくすてきなお役、やりがいのあるもの。すてきな作品で、東京公演に向けて、まだまだブラッシュアップしていきたい。

-同時退団する潤花への思いは

真風 セリフや歌詞にもあるように、(2人目の相手娘役で)短い時間ではあるんですけど、一緒に作品を作ってこられた「唯一無二の時間だな」と思います。

-最後のお花渡しの場面、次期トップ芹香斗亜からだったが、何を話したか

真風 内緒です(笑い)。でも(芹香は)ほんと立派で、すごく助けて、支えてもらい、毎日、かけがえのない日常を送らせてもらいました。楽屋も隣なので、たわいない話から毎日、いろんな時間を共有できて、感謝しています。