今年は午(うま)年。高市総理が自身で言った通り、内閣が一丸となって馬車馬のごとく働いて働いて、前政権以来の停滞感を吹き飛ばしてくれるものと期待していたら、まさかの解散、総選挙とは。

内閣支持率が高いうちに選挙に打って出て、政権基盤を強化し、より安定した政治体制の下で政策を実行していきたい気持ちはよくわかる。しかし、それは果たして国民が高市総理に期待していたことなのだろうか。物価の高騰や社会保険料の値上げなど、日々の生活に直結する苦しみに対する何らかの処方箋が出されること、あるいは23日に召集される通常国会の冒頭で語られる施政方針で国が向かう方向性が示されるといったことを待ち望んでいたのではないだろうか。

有識者の方々からは、今回の突然の独断には失望した、という声がさまざまに聞こえてくる。また、党内にも言行不一致ではなかろうか、あまりにも党が置き去りにされているのではなかろうか、と不満のマグマがたまっていると聞く。

政権発足以来、高市内閣の支持率は高いまま推移しているが、自民党の政党支持率はそれに及ぶべくもない。このような状況の中、民意が果たしてどちらに向かうのか。予測は極めて困難だ。

このたび選挙の焦点は3つ。1つ目は自民党と維新の会の連立政権で現有議席をどれだけ上回ることができるか。2つ目は2020年頃から台頭し始め、選挙のたびに存在感を増し勢力を伸ばしつつある保守系の新興政党がこのまま躍進を続けるのか。そして3つ目は土壇場で結成された立憲民主党と公明党の新党が、果たして思惑通りに中道の勢力を取りまとめることができるのか。公明党の新党への参加は取りも直さず自民党候補に流れていた公明票の喪失を意味し、大打撃を被る自民党候補者も少なくあるまい。

先日、参政党の神谷代表をインタビューする機会があった。次期総選挙には全国で120人の候補者を擁立すると意気軒高。国民民主党の玉木代表も同じく、大幅に候補者を増やすと鼻息が荒かった。この2人が台風の目になることは間違いないだろう。

解散権は総理の専権事項。高市総理が見せた「戦う覚悟」がどう帰結して行くのか。国民の1人としてしっかり注視し、意にかなう1票を投じたいと考えている。