暗号資産（仮想通貨）の購入を70代女性に持ちかけ、現金4000万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた柔道元五輪代表の丸山顕志被告（58）は24日、千葉地裁（野々山優子裁判官）の初公判で「共同購入を私から持ちかけたというのは、間違いだ」などと述べ、起訴内容を否認した。

検察側は冒頭陳述で、被告は仮想通貨の取得・保有ができるアカウントを、2017年ごろから購入額よりも高値で売り始めたと指摘。知人だった女性から複数回にわたり計約3億5000万円を受け取り、一部を韓国のカジノで費やしたとした。

起訴状によると、仮想通貨「OneCoin（ワンコイン）」のアカウントの共同購入を女性に持ちかけて「これが4000万円で購入できるなんて信じられない」「資金がショートして500万円しか出せない」などとうそを言い、現金を詐取したとしている。

被告は1992年バルセロナ五輪の柔道男子65キロ級に出場。7位の成績を残した。（共同）