市販用アイスクリームの価格を巡ってカルテルを結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会は16日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、明治、森永乳業など製造大手6社に立ち入り検査した。
関係者への取材で分かった。小売店などに示す「メーカー希望小売価格」の引き上げで合意した疑いがあるといい、物価高騰を背景とする「便乗値上げ」の可能性もある。店頭価格に影響すれば、最終的に消費者が不利益を被ることになる。
残る4社はロッテ、江崎グリコ、森永製菓、赤城乳業。本社所在地はグリコが大阪市、赤城乳業が埼玉県深谷市、ほか4社はいずれも東京都。公取委がアイスクリームに関する価格カルテルの疑いを調査するのは初めて。
江崎グリコは取材に「公取委の調査を受けていることは事実。全面的に協力している」と答えた。
関係者によると、6社は数年にわたり、メールや会合などを通じて情報交換し、小売店などに示すアイスクリームや氷菓の希望小売価格を引き上げる方針や、上げ幅を決めていたとみられる。
メーカーの希望小売価格に拘束力はないが、小売り側はその価格から大きくかけ離れないよう店頭価格を設定することが多いという。
業界団体「一般社団法人日本アイスクリーム協会」によると、アイスクリーム類・氷菓の2025年度の市場規模は6631億円。猛暑による需要拡大や価格改定の影響などを受け、6年連続で過去最高を更新した。単価も前年度に比べ5・1%上昇している。
アイスクリームを巡っては、高級アイス製造販売の「ハーゲンダッツジャパン」が希望小売価格から値引きしないよう小売店に強要したとして、公取委が1997年に独禁法違反(再販価格の拘束)を認定した。(共同)

