イルカが速く泳げるのは、尾びれを上下に動かすと生まれる一つの大きな渦によって前に進む力を得ているためだと大阪大のチームが2日までに米科学誌に発表。イルカや周囲の水の動きをスーパーコンピューター「富岳」で再現した。
米国のチームが、イルカが実際どのくらいの速さで泳げるのか検証した2006年の論文によると最高で時速30キロ程度だという。速さの理由を分析しようとしても、上下に大きく動かす尾びれの周りには速さや向きが複雑に変化する水の「乱流」が発生するため難しかった。
チームは、泳いでいるイルカの尾びれが水に加える力を富岳で計算し、イルカの周りに生じる乱流を精密に再現した。
再現結果を詳しく分析すると、尾びれと同じくらい大きな渦が、水を強く後ろに押す流れを生み出して、イルカを前に進めていた。他に無数の小さな渦もできていたが、イルカの泳ぐ速さにはほとんど影響していなかった。
チームの本告遊太郎・大阪大講師は「速く泳ぐには、いかに大きな渦を作り出すかが重要だ」と話す。推進力を効果的に生み出す渦を作れる設計にすれば、水中ロボットや水中ドローンの性能を高められると期待する。(共同)

