7連覇を目指す藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=24)が同学年の伊藤匠叡王・王座(23)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第4局が19日、長崎市「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」で行われた。18日からの2日制で始まった対局は、19日未明に宿泊先で起きた火災報知機の誤作動による一時避難のため、2日目は2時間遅れの午前11時に再開。終盤まで互角のままだったが、伊藤が一瞬の切り返しで優位に立つと、午後9時30分、143手で勝利をつかんだ。シリーズの折り返し地点を終えてお互いに2勝2敗。先に抜け出すのはどちらか。第5局は来週26、27日、徳島市「渭水苑(いすいえん)」で行われる。

伊藤の視界が急に開けた。4筋にある藤井玉の下に銀を打ち込む。絶妙手だ。それまでは形勢判断が難しく局面が続いていた。ねじり合いのなかで狙い澄ましたかのような強烈な一撃で、一気に流れを引き寄せた。「厳しい一手で、打たれて負けにしてしまいました」と藤井が終局後に嘆くほど。粘りと切り返しという真骨頂を発揮した。

2時間遅れの再開も関係なく盤に集中する。「何とか残していたという気がします。充実感のある内容だったと思います」。局面を複雑にさせて粘る藤井に、落ち着いて対応した。

「何とかタイに戻すことができたので、第5局もしっかりと準備をして臨みたいと思います」。改めての3番勝負で、初の王位獲得を目指す。

【動画】藤井聡太王位が逆転負け シリーズ対戦成績2勝2敗のタイに