金銭授受疑惑に揺れる福岡県議会の蔵内勇夫議長は25日、都内で記者団に「本日をもって議長、県議を辞職する」と述べた。後にコメントを出し「県議会の混乱が続くことは私の本意ではない。身を引くことが、私にできる責任の取り方だとの結論に至った」と説明した。金銭授受は重ねて否定。板橋聡副議長は蔵内氏の議員辞職願を許可し、同日付の議員辞職が決まった。

蔵内氏は記者団に「後日、福岡でゆっくり報告したい」とし、辞職理由は語らず取材を打ち切った。金銭授受疑惑の解明に向けた第三者委員会の調査には「積極的に協力する」とした。第三者委の調査開始は9月以降となる公算が大きい。

自民県議団幹部によると、蔵内氏は8月22日、辞職理由に関し「若い議員に迷惑をかける」と話していた。

獣医師でもあり、世界獣医師会長も務める蔵内氏は1987年に県議に初当選し、2025年4月から2度目の議長に就くなど、県政界の実力者として振る舞う半面、自由奔放な発言を連発して物議を醸してきた。

福岡県議会の高額な海外視察を巡って、6月の記者会見で「海外旅行は続けます」と断言。直後に「海外活動」と言い直した。7月に訪問したネパールについて「天国だった」と述べて批判されたが、この日は必要最低限にとどめた。

疑惑は、元議長の吉松源昭県議ら複数の正副議長経験者が、就任に際して蔵内氏ら自民県議団幹部に数百万~数千万円を払ったと取材に証言。蔵内氏は関与を一貫して否定している。

蔵内氏は金銭授受疑惑のほか、高額な海外視察や、自身の肝いり政策に多額の県予算が投入された問題の渦中にいた。