スイスのシンクタンク、世界経済フォーラム(WEF)は16日、男女平等度を順位付けした2026年版「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告」を発表した。日本は145カ国のうち117位で、前年の118位と同様に低迷した。政治分野は初の女性首相が誕生するなどわずかに改善が見られたが依然マイナス要因。経済や教育の順位が後退し、引き続き先進7カ国(G7)で最下位となった。

報告書は政治、経済、教育、健康の4分野を分析し、格差を数値化した。日本については、高市早苗氏が昨年10月に初の女性首相に就任したことを「歴史的な出来事」だと評価。政治の順位は前年から四つ上がり121位となったが、国会議員に占める女性の割合の低さなどが足かせとなり、なお下位にとどまっている。

健康は49位、教育は68位、経済は119位だった。経済では企業の管理職などに占める女性の割合の低さが目立ち、教育では高等教育への就学率で男女差が残った。

数値化された指数は1に近づくほど男女平等を示す。4分野を総合した日本の指数は0・670で前年の0・666からわずかに上昇したが、東アジア・太平洋地域では下から3番目。中国の96位、韓国の101位より低く、報告書は「依然として地域平均を下回っている」とした。

全体の首位は17回連続でアイスランド。フィンランド、ノルウェーが続いた。トップ10のうち欧州勢が7カ国を占めた。最下位はアフリカのチャド。G7では英国が5位、ドイツが9位、米国が47位。日本は、83位で下から2番目のイタリアにも大きく引き離された。

報告書は、世界全体では徐々に格差解消に向かっているものの、進展は「脆弱だ」とし、完全な男女平等の実現には120年かかると試算した。急速に開発が進む人工知能(AI)の分野にも言及し、AI関連企業では、その他の企業に比べて女性の登用が進んでいないと指摘した。(共同)