生活の党の小沢一郎代表は12日の定例会見で、都政改革を進めるかつての弟子、小池百合子都知事に対し、「伏魔殿改革」への期待を示した上で、エールを送った。「大変なことだとは思うが、都政改革を覚悟して、都民の支持で都知事になったのだから、旧体制、既得権益、自民党や官僚と妥協せず、都民に訴えた政治姿勢を貫いてほしい」と、述べた。

 小池氏の現在の姿勢について問われた小沢氏は、「小池さんが、今の問題、都政に勇気を持って挑んでいることは大変結構なことだ」と指摘。「豊洲や五輪の問題では、別に官僚を悪者扱いするつもりはないが、非常に無駄、いいかげんさ、情報を絶対公開しない(面がある)。いろんな意味での弊害が、どんどん大きくなっている」とした上で、「上に立つ者が、ただ黙って、はんこを押したり、メスを入れないようでは、ますます矛盾が大きくなる」と、知事としての心構えにも触れた。

 さらに「『伏魔殿』といわれる都庁もそうだが、霞が関も同じだ。そこに勇気を持って、メスを入れて、本当に開かれた行政がつくられ、問題が解明されることを望みたい」と期待を示した。

 小沢氏と小池氏は、新進党、自由党で行動をともにした。小池氏は、都知事選出馬の際に述べた「崖から飛び降りる覚悟」という言葉について、かつて小沢氏から伝授されたフレーズだと、明かしている。