将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が1日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指された竜王戦ランキング戦(予選)6組準決勝で金井恒太六段(30)を破った。自身の持つデビュー後の公式戦連勝記録を「15」に更新するとともに、渡辺明竜王(33)への挑戦権をかけ各組の上位11人で争われる竜王戦の本戦トーナメント進出にも王手をかけた。

 対局後、藤井四段は「序盤に作戦負けして苦しかったが、最後まで分からないと思っていました」とホッとした表情をみせた。中盤から徐々に攻め駒を敵陣に迫らせ、得意の終盤で鮮やかに寄せ切った90手の勝利に「プロとしてやっていける自信になりました」。相手の金井6段も「優勢になってからの藤井さんは慎重だった。うまく時間を使われて、正確に指された」と脱帽する強さだった。

 藤井四段の次の対局は今月4日、大阪市で行われる新人王戦3回戦で、横山大樹アマと対戦する。