小池百合子都知事は10日、都内で取材に応じ、9日の「都民ファーストの会」代表会見で、築地市場の豊洲移転の可否をめぐる結論を、都議選(23日告示、7月2日投開票)の前に出す可能性を示唆したとするメディアの報道内容を、否定した。「示唆したわけではありません。手順を申し上げたということだ」と述べた。

 その上で「専門家会議が11日に開かれるので、まずはそれを見守りたい」との認識を示した。

 小池氏は9日の会見で、11日の専門家会議や、都の市場問題PTが出した築地再整備案を含めた報告書が来週、小池氏に手渡されることなどを踏まえて、「そういう中で総合的に(可否を)判断する」と述べた。さらに「その後は(候補者が)それぞれ意見を持って、政策を伝えていくということ」と述べた。

 「候補者それぞれが、イエスかノーかで言うと、統制が取れていないことになる。ワンボイスでいくべきであろうと思う」とも述べ、都議選で豊洲問題を訴える際は、主張を統一させる意向も示している。

 小池氏は、判断時期に関して明言を避けているが、都政関係者の間では、近く判断するのではとの見方も出ている。