小池百合子都知事率いる都民ファーストの会と都議会自民党が激しく争う都議選(2日投開票)は1日、波乱の最終日となった。国政の逆風に吹かれる自民党は安倍晋三首相が、今回の都議選初の街頭応援演説を秋葉原で敢行。しかし、一部の聴衆から「安倍ヤメロ」のコールがわき上がり、森友学園の籠池泰典前理事長まで乱入し、大荒れとなった。

 引退した都議会の「ドン」こと自民党内田茂氏の後継候補中村彩氏と、都民ファの樋口高顕氏が争う千代田区のJR秋葉原駅前。自民党陣営が配った日の丸を手に安倍氏の演説を待つ支持者の外側で、「安倍政権ふざけるな」などの抗議プラカードを持った聴衆から「安倍ヤメロ」コールが始まり、広がった。

 そのコールが一部で「カーゴイケ!」に変化。付近には、聴衆と報道陣、警察官が入り交じった人だかりがあり、その中心に、日の丸を持った籠池氏がいた。

 「説明責任を果たさない国政の責任者が演説すると聞いてお邪魔した」という籠池氏。到着した安倍氏が「逆風でも愚直に政策を訴える中村彩さんのような候補が信用できる候補だ」と訴えると、籠池氏は「信用できる人が言えばいいが、信頼できない人が言ってはだめだ~!」と大声を張り上げた。安倍昭恵夫人から受け取ったとしている100万円を「機会があったら返したい」と、1万円札の分厚い札束も持参。安倍氏に「本当のことを言え~」などと絶叫した。