小池百合子東京都知事(65)は20日、都庁前広場で行われたイベント「打ち水日和~江戸の知恵・東京のおもてなし」に参加し、約1100人の来場者と一斉に打ち水を行った。

 この日のためにつくった法被姿で登場した小池氏は、触らなくても温度を計測できる放射温度計を使って、実際に地面の温度の変化も計測。「一斉にやることに意味がありますよね。この夏の暑さを乗り越えていきましょう」と呼び掛けた。

 3年後の夏に行われる20年東京五輪・パラリンピックについては「暑い中でマラソン選手が走ったりするところは打ち水で解消していくなど、江戸の知恵を生かしていく。みなさんと一緒に進めていきたい」と話した。

 都主催の同イベントは、打ち水をムーブメントにしたいという小池氏の発案もあり、今年初めて開催した。都によると、都内141カ所で同時に実施され、約1万3450人が打ち水を行ったという。

 都庁会場にはりゅうちぇる(21)も来場し、打ち水セミナーなども行った。セミナーに参加した山田正・中央大教授によると、打ち水を行うことで、水をかけた地面の温度は約10度下がり、周囲の気温も0・1~0・3度ほど下がるという。都が都庁前広場で来場者に行った調査では、回答した52人中50人が打ち水によって涼しくなったと回答したといい、小池氏は「涼しくなったと感じなかった人が2人いることにびっくりしますけど」と苦笑いしていた。