民進党の蓮舫代表は「統率力不足」を理由に、代表辞任を電撃表明した。唯一最大の後ろ盾だった野田佳彦幹事長の辞任で、後任探しが難航。新たな執行部新体制の骨格が見通せず、万事休すとなった。

 続投路線から一転、突然の辞任表明だった。蓮舫氏は「昨日(26日)一日中、(新体制の)人事を熟考する中、今手をつけるのは人事ではなく、私自身を見つめ直さないといけないと気付いた」と述べた。

 路線を変えたのは25日、敗北した都議選の総括を目的に行われた両院議員懇談会だ。自身の責任を問う声が続出。「蓮舫おろし」がくすぶる現実に直面した。「(党内に)求心力ではなく、遠心力を働かせた。党をまとめる統率力が不足していた」と振り返った。

 「統率力不足」は、信頼のなさの裏返しだ。後ろ盾の野田氏が辞任となり、新幹事長人事に着手したが、関係者によると、岡田克也前代表らベテランから若手まで意中の人物に断られ、難航。新体制の骨格を見いだせず、最後は追い詰められた末の決断だった。