10月2日に18歳の誕生日を迎えたばかりのタレント井上咲楽は、今回の衆院選で初めて「1票」を投じる。選挙期間中は、時間があれば自身が住む選挙区以外の候補者の演説にも足を運んだ。だからこそ、若者の政治意識の低さに危機感を覚えている。同世代には「自分のことだと思って選挙に行ってほしい」と呼びかけた。

 現在、高校3年生。大学進学を予定しており、最も注目する政策は教育問題だ。「(教育費を)無償化すると言っているけど、その財源はどこから出るのか。正直どの党も分かりづらい。期日前投票する予定なので、それまでに見極めないと」と話した。

 ネット世代だけに、政治の情報はツイッターなどから得ることも多い。「私の選挙区の候補は、SNSをあまり活用していない。田舎で選挙区も広いので『今日はこの駅に行きます』みたいな発信を、SNSでしてくれればいいのに…。ネットの生配信とかをしてもいいと思います」。

 ただ、学校で選挙の話題が出ることはないという。「クラスの半分くらいが18歳ですが、まったくです。北朝鮮がミサイルを撃ったときも『学校が休みになる』と喜んでいるくらい。だから効率よく票を取るために、若者は(政策アピールの)ターゲットにされないんですよね。悲しいです」と話した。

 同じ18歳に向け「スキャンダルなどで判断してほしくない。(大人に)任せっきりではいけないという自覚を持たないと。本質を見極めて投票してほしいです」と訴えた。【太田皐介】

 ◆井上咲楽(いのうえ・さくら)1999年(平11)10月2日、栃木県生まれ。15年9月「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」で特別賞を受賞しデビュー。テレビ東京系「おはスタ」水曜日レギュラー。4月には自民党の「若者の政治参加検討チーム」の会合に参加するなど政治への関心は高い。151センチ。血液型A。