立憲民主党の菅直人元首相(71)が、何度も拳を突き上げた。東京18区で13回目の当選を果たし、自民候補の土屋正忠氏(75)との「土菅(どかん)戦争」の勝ち越しを決めた。当選確実が報じられたのは午前0時前。支援者らの集まる事務所に姿をみせると、「土屋さんとはこれまで4度戦い、ある意味で最終戦だという意気込みを持っていた。ギリギリのデッドヒートで勝てたのは、みなさんのおかげ。長年のライバル関係だったので、特にうれしい」と笑顔をみせた。

 土屋氏とはこれまで国政選挙で4度対戦し、2勝2敗だった。3年前の前回衆院選では土屋氏に敗れ、翌日未明に滑り込みでの比例復活で当選していた。20日の演説では「小選挙区で勝たせてほしい」「小選挙区で」と、リベンジへの強い気持ちを訴えていた。

 希望の党の小池百合子代表の「排除」発言を受け、枝野氏が立ち上げた立憲に合流。今月1日の武蔵野市長選では、自身が推す松下玲子氏が自民候補にダブルスコアで初当選。これを追い風に厳しい選挙を戦い抜いた。

 菅氏は勝因に「市民連合と野党の統一、そして立憲民主党の結成」の2つを挙げ、今後については「ずっと言っている原発ゼロ。これを実現していく」と力を込めた。【松尾幸之介】