自民党の衆院選圧勝から一夜明けた23日、安倍晋三首相(自民党総裁)は党本部で会見し、「国政選挙で三たび、国民の皆さまから政権を委託していただいた。身が引き締まる思い。責任の重さをかみしめている」と、神妙な表情で述べた。「国難ともいえる事態が続く中、総理としてこの国のかじ取りを担う重責をまっとうしたい」と、政権運営に意欲を示した。

 その上で「今後も、自公両党の強固な連立のもとで、安定した経済、外交、安全保障政策を進める。選挙でお約束したことをひとつひとつ実行し、結果を出したい。私たちに、立ち止まっている余裕などない」と、強調した。

 一方で、「(圧勝したことで)国民から、より厳しいまなざしが注がれることになる。それを、すべての与党議員が意識しなければならない」と、与党内に緊張感を促し、「今まで以上に謙虚な姿勢で、真摯(しんし)な政権運営に全力を尽くさないといけない」と述べ、選挙戦中から続く「低姿勢路線」を、この日も貫いた。