沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設が最大の争点になる名護市長選は28日、告示され、3選を目指す現職、稲嶺進氏(72)、政府与党がバックアップする渡具知武豊(とぐち・たけとよ)氏(56)が立候補した。

 選挙戦には、告示直前の24日に飛び出した松本文明・前内閣府副大臣の失言も影響しそうだ。沖縄県での米軍ヘリコプター不時着に触れた共産党の志位和夫委員長の代表質問に、「それで何人死んだんだ」とやじを飛ばし、表面化した25日に即更迭された。志位氏は27日の名護市の遊説で「これまでいろんなやじを浴びたが、こんなひどいやじは初めて。辞めて済む話ではない。安倍首相の沖縄への姿勢がこの発言につながった」と批判した。渡具知氏陣営では「変な国会議員がいたが、議員もいろいろだ」などと理解を求めたが、今日29日から始まる衆院予算委員会で、野党は首相の責任を追及する。