沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設が最大の争点になる名護市長選は28日、告示され、3選を目指す現職、稲嶺進氏(72)、政府与党がバックアップする渡具知武豊(とぐち・たけとよ)氏(56)が立候補した。

 選挙戦では、「パンダ誘致」も注目の争点だ。稲嶺氏が、県と連携して市内の「ネオパークオキナワ」にパンダを誘致すると公約し、翁長氏も支持を表明したが、有権者に話を聞いても「夢がある」「とっぴすぎる」と評価は割れた。1頭あたりの維持費は年間約3億円といわれ、公明党の遠山清彦衆院議員は渡具知氏の出発式で、「(雄雌で)6億円だが、どこからお金が出るか、誰が交渉するかもまだ決まっていない。いんちきな話で票を得ようとする姑息(こそく)な現職」と、稲嶺氏を批判した。

 一方の稲嶺氏は、今月31日に自民党の小泉進次郎氏が渡具知氏の応援に入ることを念頭に「相手には“客寄せパンダ”が来る。私たちは本物のパンダを呼ぶ」と、誘致に自信を見せた。